2022/03/02

空の緑 人物紹介 2

 テオの身内達


アントニオ・ゴンザレス

エル・ティティ警察署長。 ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。
階級としては、警視?

テオがバス事故に遭う2年前に伝染病で妻子を失った。
記憶喪失になり誰も探しにこない身元不明のテオを自宅に引き取り親身になって世話をした。テオがセルバ共和国に帰化する一番の動機となった人物。
テオがセルバ共和国に帰化すると正式に養子縁組をした。
陽気で豪胆な田舎親父。警察署長と言う地位をコネに友人知人に便宜を図る柔軟性を持ちながらも不正は許さない正義漢でもある。休日は近所の幼馴染み達と親父クラブでチェスをしたりして遊んでいる。(最近カノジョが出来たらしい。)
警察官幹部の端くれとしてヴェルデ・シエロ対処法を学んでおり、大統領警護隊が署にやって来ても他の警察官と違ってあまり怖がらない。
テオがケツァル少佐に逆らわないのを見て、「結婚する前から女房の尻に敷かれている」と揶揄っている。
部下に4人の若い巡査がいる。


アリアナ・オズボーン

テオと同じアメリカ国立遺伝病理学研究所で作られた遺伝子組み換え人間の女性。
テオは「妹」と認識しているが、血縁関係(遺伝子の関係)はない。
遺伝病研究の博士で、テオと共にセルバ共和国に亡命後、1年半メキシコの病院で勤務した。現在はグラダ大学医学部付属病院で遺伝病の子供達を中心に治療する臨床医をしている。
アメリカ時代は我儘し放題に育てられ、テオを含めて気に入った男性とは誰とでも寝る軽薄な女性だったが、負傷したカルロ・ステファンがナワルから人間に戻るところを目撃し、助けたところから彼に恋をしてしまった。結局ステファンへの恋は実らなかったが、亡命の時から世話をして保護を続けてくれた移民・亡命審査官シーロ・ロペス少佐(大統領警護隊から外務省へ出向の役職)と新たな恋に落ち、結婚に至る。
マハルダ・デネロスとは姉妹の様に仲が良く、ケツァル少佐とも親友になった。


エルネスト・ゲイル

テオとアリアナと同じアメリカ国立遺伝病理学研究所で作られた遺伝子組み換え人間の男性。 2人とは「兄弟」となるが、血縁関係(遺伝的関係)はない。
陰険な性格で3人の中で一番自己中。故にアリアナはエルネストとは寝たことがない。
テオとアリアナが科学者達から自分より大事にされていると子供の頃から察しており、自分で気づかぬまま嫉妬している。
盗聴・盗撮が趣味で、偶然カルロ・ステファンのナワルを見てしまい、アリアナの家で保護されていたステファンを拉致したが、テオとケツァル少佐に取り返されてしまった。
一人アメリカに残った(取り残された)が、研究所が解散されたので民間企業に再就職した。業務でパナマ方面の海洋へ行く途中でハリケーンに遭遇し、セルバ共和国の海岸に漂着した。テオは彼と面会し、彼がセルバでのテオやアリアナの現状を尋ねることもしなかったので失望した。テオはシーロ・ロペス少佐にアリアナにはエルネストの存在を思い出させないように頼み、ロペス少佐はエルネストをテキサスの海岸に”捨てた”。


カーラ

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ女性。
ケツァル少佐が雇っている通いの家政婦。(日給で週休二日制。)
昼過ぎに出勤して掃除、洗濯をして夕食を作って夜退勤する。
料理の腕前が抜群で、アスルがよく手伝いながら教えてもらっている。
私生活は語らないが、子供がいる。
雇主が軍人なので、少佐と客の会話は聞こえても聴かない。



アメリカ国立遺伝病理学研究所

遺伝病理学研究とは名ばかりで、実際は超能力の軍事応用の研究をしていた。
全米から超能力者と思われる人々を誘拐して来て、能力や遺伝子を分析して、記憶を削除して元の場所に戻すと言うことをやっていたが、ヴェルデ・シエロの存在を知った為にケツァル少佐に全ての研究データを破壊され、修復不可能なまでに所内を荒らされたために、アメリカ軍はこの研究所の存在を抹消し、チームを解散させた。

ワイズマン
研究所の所長。テオ達の生みの親の一人。
ケツァル少佐の”操心”にかかり、自らの手で全ての研究データを消去し、コンピューターの本体を破壊してしまったので、精神に異常を来たし、現在は療養所に入所中。

ヒッコリー大佐
超能力者を誘拐して監視する任務を請け負っていた。超能力者の扱いに長けていたつもりだったが、カルロ・ステファンの気の爆裂(非常に小さなもの)を目の当たりにして仰天した。現況は不明。

ホープ将軍
ヒッコリー大佐の上官で、研究所の創設者(と思われる。)。
テオが自分の細胞から作られたことを言及する台詞があるが、遺伝子の大部分を組み換えたテオに我が子と言う認識はなく、所有物扱いしていた。
彼自身はケツァル少佐の”操心”にかからなかったが、逆に”操心”にかけられた自身の部下達に射殺された(とエルネストはテオに語った。)。

メアリー・スー・ダブスン
遺伝子学者。テオの共同研究者を自称していたが、アリアナやテオの助手達によれば、研究を横取りしようと企む人間。超能力者を探して全米の先住民の血液を買い集めているうちに、セルバ共和国で買ったエンジェル鉱石の従業員の血液の中に不思議なゲノムが混ざっていたために、テオがセルバ共和国に興味を抱くキッカケとなった。
ケツァル少佐の”操心”により、研究所が捕まえていた超能力者全員を解放してしまった。
現況は不明。

デイヴィッド・ジョーンズ
遺伝子学者。テオの研究室で助手を務めていた。
記憶を失ったテオに一番親切にしてくれた男。メリカトル博物館で購入した土産物の土笛に呪いがかけられており、精神に異常を来し、傷害事件を起こしてしまった。
呪いが解けた後は退職して故郷に帰った。現況は不明。

ケヴィン・シュライプマイヤー
研究所がテオにつけた護衛兼監視役の元軍人。
職務を忠実に果たそうとして、ヴェルデ・シエロ達に振り回され、精神カウンセラーにかかる羽目になった。テオが危険な人種と親交を深めていると知ると、退職して故郷へ去った。現況は不明。




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