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2022/07/22

番外 2 その3

 登場人物紹介


第7部


デミトリオ・アレンサナ

”ヴェルデ・シエロ”の遺伝子を持っているが、夜目しか使えない普通のメスティーソ。陸軍軍曹。


アダベルト・ロノイ

”ヴェルデ・シエロ”。ブーカ族。大統領警護隊警備班第8班リーダー、大尉。


クレメンテ・アクサ

”ヴェルデ・シエロ”。ブーカ族。大統領警護隊警備班第7班リーダー、大尉。


アベル・トロイ

先住民カブラ族の少年。悪霊に取り憑かれ、祖父と両親を惨殺してしまった。


エステバン・トロイ

アベルの弟。


アビガイル・ピンソラス

"ヴェルデ・シエロ”。外観は白人のブーカ系。外務省事務次官。


ペドロ・コボス

隣国ハエノキ村の猟師。恐らく古代に分派した”ヴェルデ・シエロ”の子孫と考えられる。


アリエル・ボッシ

外務省事務官。元陸軍軍曹。普通のメスティーソ。


ダニエル・パストル

”ヴェルデ・シエロ”。ブーカ系のメスティーソ。 コック。


ドミンゴ・イゲラス

普通のメスティーソ。運転手。


アランバルリ

隣国の陸軍少佐。 ”操心”と”感応”を使える。


ビーダ・コボス

ペドロ・コボスの母親。


ホアン・コボス

ペドロ・コボスの兄。


ナカイ

”ヴェルデ・シエロ”。ブーカ族。大統領警護隊国境警備隊南方面隊指揮官少佐。



2022/07/21

番外 2 その2

 登場人物紹介

第6部 続き


アリリオ・カバン

憲兵隊クエバ・ネグラ駐屯地の大尉。


マリア・アドモ・レイバ

エル・ティティの住人。役場の職員。アントニオ・ゴンザレス署長の恋人。


ベンハミン・カージョ

”ヴェルデ・シエロ”のかなり血の薄い末裔。オエステ・ブーカ族。
インチキ占い師。


セフェリノ・サラテ

”ヴェルデ・シエロ”。オエステ・ブーカ族の族長。


マリア・ホセ・ガルシア

”ヴェルデ・シエロ”。オエステ・ブーカ系メスティーソ。 農夫。


マクシミリアム(マックス)・マンセル

アメリカ人。インチキ占い師。


ペドロ・ウエルタ

普通のメスティーソ。”ヴェルデ・シエロ”の命令で遺跡クァラの管理を先祖代々行って来た。


レグレシオン

反政府過激派組織。

番外 2 その1

第6部と第7部で登場した人々

 今回は登場順


第6部

リカルド・モンタルボ

サン・レオカディオ大学(私学)の考古学教授 。普通の白人。
海底遺跡カラコルの発掘に燃えている。


ハイメ・ンゲマ

グラダ大学考古学部准教授。普通のメスティーソ。
ケサダ教授の一番弟子。”風の刃の審判”を行うサラの完璧な遺跡を発見しようと焦っている。


エベラルド・ソロサバル

クエバ・ネグラの陸軍国境警備班曹長。 普通のメスティーソ。
観光ガイドも務める。


チャールズ・アンダーソン

アメリカ人。アンビシャス・カンパニー代表。 白人。


ロカ・デ・ムリリョ

”ヴェルデ・シエロ”のマスケゴ族の男性。故人。建設会社ロカ・エテルナ社のセルバ人としての初代経営者。


アブラーン・シメネス・デ・ムリリョ

"ヴェルデ・シエロ”のマスケゴ族の男性。ファルゴ・デ・ムリリョ博士の長男。
建設会社ロカ・エテルナ社の現経営者兼社長。


ベアトリス・レンドイロ

セルバ人。白人。文化系雑誌シエンシア・ディアリア誌の記者兼編集者。
「神様を見つける香水」アンブロシアの愛用者。


アイヴァン・ロイド

アメリカ人。 白人。動画配信会社代表。


レナト・オルテガ

”ヴェルデ・シエロ”。ブーカ族。北部国境警備隊の指揮官少佐。クチナ基地常駐。


バレリア・グリン

”ヴェルデ・シエロ”。ブーカ族。北部国境警備隊指揮下クエバ・ネグラ国境警備隊の隊長。大尉。
太平洋警備室から転属して来たルカ・パエス少尉が仲間に馴染めないので心を痛めている。


カミロ・トレント

”ヴェルデ・シエロ”。マスケゴ系メスティーソ。
建設会社クエバ・ネグラ・エテルナ社経営者。


ホアン

普通のメスティーソ。クエバ・ネグラの漁師。観光船も経営している。従兄弟もホアンと言う名前。


オルベラ

グラダ大学文学部先住民言語学教授。 普通のメスティーソ。


エフライン・シメネス・デ・ムリリョ

”ヴェルデ・シエロ”。マスケゴ族。ファルゴ・デ・ムリリョ博士の次男。建築デザイナー。


カサンドラ・シメネス

”ヴェルデ・シエロ”。マスケゴ族。ファルゴ・デ・ムリリョ博士の長女。
ロカ・エテルナ社副社長。


アニタ・ロペス

クエバ・ネグラの観光ガイド。普通のメスティーソ。



2022/03/05

空の緑 軍事用語 

作者は軍隊に詳しくないし、戦争も嫌いなので、あまり用語は出て来ません。


 1. アサルト・ライフル

実用的な全自動射撃能力を持つ自動小銃。
アサルトライフルとは、小型化あるいは弱装化された銃弾を使用し、セミ/フルオートの切り替え機能を有する軍用銃である。これらは軽量かつ持ち運びやすく、現代的な戦闘距離すなわち300 - 500m程度の範囲で十分な精度と高い火力を発揮する。そのため、近代的な軍隊における標準歩兵用火器として第二次世界大戦期の高威力なボルトアクション式小銃および自動小銃を置換した。(ブリタニカ)
大統領警護隊がどこの製品を採用しているのかは不明。


2. M M G

中機関銃。
軽機関銃と重機関銃の中間の機関銃である。7.62×51mm NATO弾や7.62×54mmR弾などの大口径の小銃弾を使用する、ベルト給弾式の機関銃である。多くは空冷式で、通常、中隊や大隊で運用される。軽機関銃よりも持続射撃能力、火力、安定性に優れ、重機関銃よりも運用に柔軟性がある。


3. C Q B または C Q C

近接戦闘。
非常に短い距離で複数の戦闘員の間に生じる、銃器の使用を伴う物理的な戦術的戦闘である。


4. 迫撃砲

簡易な構造からなる火砲で、高い射角をとることから砲弾は大きく湾曲した曲射弾道を描く。 少人数で運用でき操作も比較的簡便なため、砲兵ではなく歩兵の装備であることが一般的で、最前線の戦闘部隊にとっては数少ない間接照準による直協支援火器の一つである。



5. フォース・リコーン

アメリカ海兵隊武装偵察部隊

空の緑 人物紹介 8

 テオの関係者達  部別


第5部

アーロン・カタラーニ

イタリア系メスティーソ。 グラダ大学大学院生物学部遺伝子工学専攻。テオの研究室の助手。


イサベラ・ガルドス

スペイン系メスティーソ。 グラダ大学大学院医学部遺伝病理学専攻。アリアナ・オズボーンの教え子でテオの教室に通っている。


マリア・センディーノ

白人。 サン・セレスト村の診療所の医師。
夫に先立たれ、子供達はグラダ・シティへ出ているので、一人暮らし。テオと2人の院生の面倒を見てくれた。


カロリス・キロス

ブーカ族。 大統領警護隊太平洋警備室指揮官中佐。
3年間謎の鬱病状態で業務放棄の状態が続いていた。
彼女の部下への片恋が事件を引き起こし、さらにテオが記憶を失ったエル・ティティのバス事故の原因を作った。
事件解決後、中佐の地位を保ったまま退役した。


ホセ・ガルソン

ブーカ族。 大統領警護隊太平洋警備室指揮副官、大尉。
オエステ・ブーカと呼ばれるオルガ・グランデに住み着いた部族。
キロス中佐の回復を信じ、本部には彼女は健康だと嘘の報告を続けていたが、カルロ・ステファンが転属してきたことにより、嘘がバレた。テオとステファンと共にキロス中佐の異常の原因を探った。
事件解決後、虚偽報告と職務怠慢を咎められ、本部警備班車両部に転属、中尉に降格となった。 アカチャ族(ヴェルデ・ティエラ)の妻と2人の子供達は転属となった彼について来てくれた。


ルカ・パエス

ブーカ族。 大統領警護隊太平洋警備室所属中尉。
オエステ・ブーカ出身。
無骨な男だが、キロス中佐には忠実だった。
ガルソンと共に本部に嘘をつき続けた為に、事件解決後、北部国境警備隊に転属、少尉に降格された。アカチャ族の妻と妻の連れ子がその後どうしたのかは不明。


ブリサ・フレータ

カイナ族。 大統領警護隊太平洋警備室所属少尉。
着任後10年近くひたすら厨房係として勤務した。
ガルソン、パエスと共に本部に嘘を突き通したが、一番格下だったので、事件解決後降格はなし。南部国境警備隊に転属となり、厨房係(収容される密入国者の世話もある)で頑張っている。


ホセ・ラバル

マスケゴ族とカイナ族のハーフ。 大統領警護隊太平洋警備室少尉。
25年間少尉のまま、港の警備に当たっていた。
同性愛者で、アスクラカンで恋人と会っているところをキロス中佐に目撃され、非難された。中佐と口論になり、事件の発端となる大罪の当事者となってしまった。
事件解決後、大統領警護隊本部地下の牢獄で終身禁固刑に処せられた。


アダン・エルムス

白人。 アンゲルス鉱石、ポルト・マロン営業所所長。
テオが抱いた印象ではレイシスト。


ホセ・バルタサール

アカチャ族の男性。 アンゲルス鉱石、ポルト・マロン営業所現場監督。
3年前アンゲルス鉱石(当時はエンジェル鉱石)が従業員の血液をアメリカ人に売却した情報をラバル少尉に内部告発した。


バルセル

白人。 エンジェル鉱石で産業医をしていた。
エンジェル鉱石とアメリカ国立遺伝病理学研究所の仲介をしたと考えられている。
エル・ティティのバス事故で死亡。


ディンゴ・パジェ

サスコシ族。 アスクラカンに住む純血至上主義者の家系の息子。
ホセ・ラバルの恋人。
ラバルとの逢瀬をキロス中佐に目撃され、口論となった。
気の爆裂で彼女を打ちのめしてしまい、大罪を犯したことに恐れ慄く。
彼女の要求を受け入れ、車で路線バスを追いかけたが・・・


ミラネス

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。
オルガ・グランデ市役所文化財保護課の職員。
テオとケツァル少佐は”砂の民”が使う情報収集係”目”か”耳”だと疑うが、ケサダ教授は「ただの市役所の職員」と言い張った。


2022/03/04

空の緑 人物紹介 7

  テオの関係者達  部別


第4部

アウマダ大佐

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。 憲兵隊グラダ・シティ南基地所属。


ムンギア中尉

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。 憲兵隊グラダ・シティ南基地所属。
アウマダ大佐の部下。


ホセ・カルロス

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。 エル・ティティの町の会計士。
テオの手伝いを当てにしている。


長老(長身の男性)

カルロ・ステファンを「黒猫」と呼ぶ人。
身体能力に優れている。


長老(背が低い男性)

木登りは問題ないが、下りるのは苦手。


長老(女性)

ケツァル少佐は彼女の正体を知っているらしい。


エウリオ・メナク

イェンテ・グラダ村の生き残りの半グラダ。 カルロ・ステファンの母方の祖父。


ヘロニモ・クチャ

イェンテ・グラダ村の生き残りの半グラダ。 
オルガ・グランデの金鉱山で落盤事故が発生した際に気の爆裂を使って鉱夫達を救った。
その為に正体がバレて世間から姿を消した。


マレシュ・ケツァル

イェンテ・グラダ村の生き残りの半グラダ。
マルシオ・ケサダと改名し、男性として暮らしていたが、ムリリョ博士と出会った時、幼い息子がいた。息子をムリリョに託し、ヘロニモ・クチャ死去の後姿を消した。
息子の父親が誰なのか、彼女にもわからなかった。


エルドラン

ブーカ族。 大統領警護隊司令部 副司令官。
トーコ中佐と交代で副司令官の職務に就いている。 厳格で聖職者の様だと隊員達から囁かれている。


チュス・セプルベダ

ブーカ族。 大統領警護隊遊撃班指揮官少佐。
少々ずんぐりした体型だが、超能力知力体力共に優れていることは言うまでもない。
カルロ・ステファンに指導師資格取得の指導をした。
ケツァル少佐のユーモアのセンスが理解出来る。


ビダル・バスコ

ブーカ族とジャマイカ人のハーフの母と、ブーカ族とヴェルデ・ティエラ・メスティーソのハーフの父との間に生まれた。 
大統領警護隊警備班所属少尉。 大統領警護隊で唯一のアフリカ系隊員。
一卵性双生児の弟に制服とI Dを無断借用された上に、弟を何者かに殺され、テオとケツァル少佐に助けを求めて来た。


ビト・バスコ

ビダルの一卵性双生児の弟。
グラダ・シティ憲兵隊曹長。
兄の制服とI Dを無断で持ち出し、何者かに殺害された。遺体の全身にピューマの爪と牙でつけられた傷が無数にあったが、致命傷は刃物で肝臓を刺されたものだった。


ピア・バスコ

ビダルとビトの母親。
ブーカ族とジャマイカ人のハーフ。 市街地で診療所を開いている医師。
愛息の遺体の検死を行った。
息子達の父親とは離婚(彼は既に病死している。)して、ヴェルデ・ティエラのメスティーソの男性医師と同居している。彼氏にはヴェルデ・シエロであることを隠している。


アンパロ・モントージャ

ビト・バスコ憲兵隊曹長が夢中になった女性。ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。
レストラン・セルド・アマリージョでウェイトレスをしていた。


ブルノ

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。 レストラン・セルド・アマリージョのバーテンダー。


ぺぺ・ミレレス

グラダ・シティの不良グループ・ペロ・ロホの構成員。
アンパロの恋人。 ビト・バスコ憲兵隊曹長を殺害した為に、”砂の民”に粛清された。


ラファエル

不良グループ・ペロ・ロホのリーダー。 プールバーを経営している。


モントージャ

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。
セニョール・シショカの屋敷に住み込みで働いている使用人。
娘アンパロの素行の悪さに手を焼き、主人に相談した。


ロジャー・ウィッシャー

アメリカ人のセールスマン。白人。
20年前に行方不明になった父親を探していると言って、テオに近づいた。
その正体はフォース・リコーン・中米戦略部隊所属、大尉。
亡命したテオの研究内容を探っていると判明したので、大統領警護隊が動くことになった。
容姿がアンドレ・ギャラガに似ていたので、テオとアスルは彼がギャラガの親族であればギャラガを奪われるのではないかと危惧した。
本名はロジャー・ウィンダム。
*フォース・リコーン・・・アメリカ海兵隊武装偵察部隊


アンヘレス、アンヘリカ、アンヘリナ、アンヘリタ

ヴェルデ・シエロの女の子4人姉妹。
アンヘレスは10代と思われる。
アンヘリタは4、5歳と考えられる。
テオは昼寝をしていたので、父親の声だけ聞いている。


アンドリュー・ウィッシャー

アメリカ人。
20年前にグアテマラで消息を絶ったが、セルバ共和国の地下墓所遺跡でミイラ状態で発見された。


コディア・シメネス

マスケゴ族。
グラダ大学病院の前庭でテオと出会った。
ムリリョ博士の末娘でフィデル・ケサダ教授の妻。 夫の母親の世話をしている。
ケツァル少佐によると「聡明で優しい」人。


ベアトリス・ビスカイーノ

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。
グラダ大学医学部法医学准教授。 CGを使った顔の復元などを研究している。


2022/03/03

空の緑 人物紹介 6

 テオの関係者達  部別


第3部

ママコナ

全てのヴェルデ・シエロを統括・教育する役目を担う大巫女。
当代のママコナはカルロ・ステファンと同年齢のカイナ族の女性。
先代が死去した後最初に生まれた純血種の女子が選ばれる。
一生”曙のピラミッド”から出ることはないが、テレパシーで世界中を見ている。
一族からは”名を秘めた女性”とか”名を呼んではいけない女性”と呼ばれる。
純血種のみが彼女とテレパシーで会話出来る。


ビアンカ・オルティス

自称グラダ大学文学部の学生。
ステファンにジャガー目撃証言をするが、ステファンは彼女の証言と彼自身の捜査結果の矛盾に気が付く。


ロレンシオ・サイス

アメリカ生まれのジャズピアニスト。
父親はサスコシ族、母親は北米先住民のハーフ。 
ヴェルデ・シエロが何かも知らずに育ったので、ドラッグ服用でジャガーに変身してしまい、狼狽えた。父方の親族が純血至上主義者なので、悩む。


ビアンカ・オルト

サスコシ族。 ナワルはピューマ。
純血至上主義の家庭で育ち、異人種の血を引く異母弟の存在を知って怒った。
テオやステファンと数回接触するが、毎回嘘をついた。
テオ達は彼女は”砂の民”だと思い込んでいたが、違っていた。
ステファンに逮捕されかけた時に、デルガド少尉を気の爆裂で襲い、ステファンの一撃で倒された。


エドアルド・ゴンボ

コロンビア人の麻薬組織の構成員。
チュパカブラ騒動をでっち上げて遺跡発掘の妨害を試みたが、アスルに捕まった。


ドロテオ・タムード

サスコシ族。 ミゲール大使の親戚。
ケツァル少佐は「タムードの叔父様」と呼んでいる。


セルソ・タムード

サスコシ族。 ドロテオの次男。
ビアンカ・オルティスの本性をロホとステファンに語った。


シプリアーノ・アラゴ

サスコシ族族長。
ロレンシオ・サイスをヴェルデ・シエロとして教育することを引き受けてくれた。


ボブ・マグダス

アメリカ人。 ロレンシオ・サイスのマネージャー。
バンドを隠れ蓑に使い、麻薬を南米から北米へ密輸していた。


クレト・リベロ少尉、アブリル・サフラ少尉

大統領警護隊遊撃班所属。 どちらもブーカ族。


マルク・スニガ

グラダ大学生物学部准教授。 テオの同僚。
サンプル分析の費用を大統領警護隊文化保護担当部に請求したが、ケツァル少佐に正式な分析依頼を出した覚えはないと言う理由で踏み倒された。


マリア・アルダ・ミゲール

スペイン人宝飾デザイナー。 ミゲール大使の妻。 ケツァル少佐の養母。
養女のケツァル少佐を赤ん坊の時から育て、溺愛している。
娘が危険な仕事をしていることが心配なので、少佐は怪我をしても彼女には教えない。


空の緑 人物紹介 5

  テオの関係者達  部別


第2部

トーコ

ブーカ族とマスケゴ族のハーフ。 大統領警護隊司令部 副司令官。
隊員達から武闘派と信じられている。
各部署の指揮官に直接命令を下す役目をしている。
豪快な性格で部下達の個人的な事情にも理解を示す。


フェリペ・ラモス

ヴェルデ・ティエラ先住民。 サン・ホアン村の占い師。
エル・ティティ郊外のバナナ畑で死体となって発見された。


サン・ホアン村の村長夫妻

ヴェルデ・ティエラ先住民。 妻はフェリペの叔母。
村で起きている異変をテオ達に伝える。


チコ

アフリカ系ムラートとヴェルデ・ティエラのハーフ。陸軍2等兵。


パブロ

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。 陸軍2等兵。


カダイ師

ヴェルデ・ティエラ先住民。 民間の薬屋。(所謂呪い師)。


ノエミ・トロ・ウリベ

ヴェルデ・ティエラ先住民。 グラダ大学宗教学部教授。
セルバ国内の民間信仰を研究している。特に人形を用いた儀式や刺青、ペイントの意味を調査中。
学生達を愛し、誰彼となく力一杯ハグするので、ハグが苦手なステファンは逃げようとするが捕まる。



ロドリゴ・ロムべサラゲレス

グワマナ族族長。 
プンタ・マナのフェルナンデス農園で支配人をしている。



イスタクアテ・ロハス

グワマナ族。 漁師。 シャーマン。
弟カイヤクアテを海難事故で失った。


ペラレホ・クアテ

グワマナ族。 漁師。
イスタクアテの甥、カイヤクアテの息子。


ジョナサン・クルーガー

アメリカ人。 海難事故の当事者。


コンドル

サン・ホアン村を守っていた神像。


空の緑 人物紹介 4

 テオの関係者達  部別


第1部

アントニオ・バルデス

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。
オルガ・グランデ最大の金鉱石採掘企業エンジェル鉱石のミカエル・アンゲルス社長をネズミの神像を使って呪殺して会社を乗っ取った。彼なりの理由は、従業員を人並みに扱わない白人社長の排除と労働者待遇の改善が目的。
根っからのセルバ人なので大統領警護隊は畏怖の対象であり、逆らわない。


リコ

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。バルデスの命令でパシリをしていた地元のヤクザ。
テオとケツァル少佐をバルデスの下に呼び込んでしまい、バルデスの怒りを恐れて少佐に保護を求めた。
現在はオルガ・グランデ陸軍基地の車両部で軍属として働いている。
テオを命の恩人と考え、細やかながら手助けをする。


マリア・アルメイダ

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。 アンゲルスの屋敷で女中として働いている時にネズミの神像に近づいて呪いのとばっちりを受けてしまう。
ケツァル少佐からママコナのネックレスをもらって病気が治る。


ヘイズ

アメリカにある某私立大学の考古学者。
趣味でメルカトル博物館を所有・経営している。


リオッタ

グラダ大学に勤務していたイタリア人考古学者。
オクタカス遺跡で作業員から聞いたボラーチョ村の謎を追求しようとして、”砂の民”に粛清された。


マーベリック

アメリカ人考古学者。
オクタカス遺跡で何故かフランスの発掘隊の指揮を執っていた。
”風の刃の審判”事故で負傷。発掘作業を断念せざるを得なくなった。


ニート

ヴェルデ・シエロの少年。 恐らくオクターリャ族。
テオが彼に出会ったのは所在不明のジャングルの奥地で、時代はJ・F・ケネディがまだ大統領選を戦っている時だった。


クルーニー

テオの護衛。シュライプマイヤーの相棒。


ディエゴ・カンパロ

反政府ゲリラ”赤い森”のリーダー。
ミックスのヴェルデ・シエロだが、能力はほとんどない。
テオを誘拐したり、ロホをナイフで刺して瀕死の重傷を負わせたりで、ステファンに狙撃され、ケツァル少佐からアサルトライフルの銃弾を滅多撃ちされた。


カメル

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。 陸軍特殊部隊軍曹。
カルロ・ステファンと共に特殊任務を帯びてアメリカに潜入したが、メルカトル博物館で突然ステファンを暗殺しようとして失敗。警察官に銃を向けたために射殺された。


エドガルド・ファルコ

大統領警護隊司令部所属 外務省へ出向している。 駐米セルバ共和国大使館付き武官。少佐。
ブーカ族。 妻帯者。


リギア・フナイ

駐米セルバ共和国大使館勤務 理事官。
ヴェルデ・シエロ系メスティーソ。


パルトロメ・イグレシアス

白人。 内務大臣。


マリオ・イグレシアス

白人。 建設大臣。 パルトロメの弟。
ケツァル少佐に片思いをして何度ふられても諦めずにデートに誘う。
(一応ストーカーではない。)
セニョール・シショカの雇い主。


エウセビーオ・シャベス

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。
陸軍特殊部隊軍曹。 内務省の命令で亡命者の運転手兼護衛を務めた。
ヴェルデ・シエロの内紛に巻き込まれ負傷した。現況は不明。


シュカワラスキ・マナ

純血グラダの男性。イェンテ・グラダ村の生き残り。
ケツァル少佐とカルロ・ステファンの父。


ウナガン・ケツァル

半グラダの女性。 イェンテ・グラダ村の生き残り。
ケツァル少佐の母。


ニシト・メナク

半グラダの男性。 イェンテ・グラダ村の生き残り。
ウナガンの夫。


エルネンツォ・スワレ

ブーカ族。 砂の民。


トゥパル・スワレ

ブーカ族。 長老会の重鎮。 エルネンツォの弟。


アデリナ・キルマ

ブーカ族。 陸軍特殊部隊第17分隊隊長 中尉。
シャベス軍曹の直属の上官。 
ステファンが彼女を「巨乳ちゃん」と呼んでケツァル少佐に消しゴムを投げつけられた。


グリュイエ

ブーカ族。 大統領警護隊 少尉。
文化保護担当部に配属されることが決まったその日にバス事故に巻き込まれ、市民を助けて殉職した。 享年18歳(推定) 大統領警護隊地下神殿の”名誉の殉職者”に列されている。


長老会の人々

仮面を装着しているので身元不明。
一人は女性である。


ファビオ・キロス

ブーカ族。 大統領警護隊遊撃班所属中尉。


2022/03/02

空の緑 人物紹介 3

 テオの知人 ヴェルデ・シエロ達


ファルゴ・デ・ムリリョ

マスケゴ族の族長・長老・長老会のメンバー。
考古学博士。セルバ国立民族博物館館長・グラダ大学考古学部主任教授。
”砂の民”の首領。 ナワルはピューマ。

白人嫌いで若い者も煩わしいと思っている。
純血至上主義者と言われているが、教え子の多くはメスティーソであり、ミックスのヴェルデ・シエロが出す抑制の効かない気の放出が煩わしいだけ。
いつも怒っているような苦虫を潰した様な顔をしており、礼儀を弁えない者とは口を利かない。仕事が忙しく、普段どこにいるのかなかなか捕まらない。用事がある場合は、彼の方から他人を一方的に呼びつける。
地位と職業的経験から知識が豊富で、大変な物知りだが、決して全部を語らず、何かしら秘密を隠したまま説明を終える。
一族の歴史は勿論のこと、一族の各家系や人々の経歴もよく知っている。
自分の家族の話は滅多にしないが、妻との間に男女の子供が複数いるらしい。


フィデル・ケサダ

マスケゴ族の考古学者。 グラダ大学考古学部教授。
まだ誰も確証をつかめていないが、”砂の民”と考えられている。
ナワルは白いジャガー。

実は半グラダの男女の間に生まれた純血のグラダの男性。しかし母親は我が子を守るために、幼かった彼をムリリョ博士に託し、マスケゴ族として生きるよう息子を諭した。その為、彼の正体を知っている人間はムリリョ夫妻と彼の妻(ムリリョの末娘)だけ、と言うことになっている。(テオとケツァル少佐はムリリョに打ち明けられた。ロホはケサダの気の強大さを偶然彼のクシャミから感じ取り、漠然と恩師の正体に気がついた。)
とても穏やかで親切な人柄から大学の学生達にとても人気がある教授。但し、授業は厳しい。テオはムリリョに会いたい時はケサダに先に接触する。ケサダも洞察力が鋭く、知識が豊富なのでテオ達が抱える難問を解く手助けを度々してくれる。(但し皮肉も言う。)
恐らく生きている唯一の純血グラダの男性なので、地上最強のヴェルデ・シエロであるとテオ達は考えている。
彼が幼い頃に生き別れた母親が老齢になったので引き取って一緒に暮らしているのをテオは知ってしまうが、ケサダ本人にはそのことを伝えていない。


シーロ・ロペス

大統領警護隊から外務省出向している司令部所属少佐。
外務省での役職は移民・亡命審査官。 
ブーカ族。 ナワルはジャガー。

堅苦しいほど真面目な性格だが恋も真剣で、アリアナ・オズボーンの心を掴むことに成功した。グラダ・シティ郊外の邸宅で妻アリアナと父親との3人暮らし。
業務が事務職なので、ケツァル少佐に「長い間ライフルを撃ったことがないのではないか」と疑われているが、国の治安を守るために、不法入国者や外国人のスパイ行為に対しては厳しく対処する。テオは亡命したての観察期間に度々外泊したり護衛を付けずに外出してロペスに叱られていた。


フェルナンド・フアン・ミゲール

在アメリカ・セルバ共和国特別全権大使。
ケツァル少佐の養父。
シエラ・コーヒーのブランドで知られるサンシエラ農園の農園の一つを所有している富豪。
サンシエラ農園はサスコシ系メスティーソのミゲール一族が親族経営するセルバ共和国最大のコーヒー&フルーツ生産業者。
フェルナンド自身は”心話”と夜目しか使えない(外観は白人)が、ヴェルデ・シエロの長老会から生まれて間もないケツァル少佐の養育を託された。妻マリア・アルダと共に、実子ができなかったこともあるが、養子にゾッコンで溺愛している。
大使らしく、多少の「変な出来事」には動じない、騒がない。


シショカ

建設大臣マリオ・イグレシアスの私設秘書。
マスケゴ族。 ナワルはピューマ。
”砂の民”で、純血至上主義者。
フルネームは不明だが、セニョール・シショカと必ず敬称を付けて呼ばれる。
メスティーソのヴェルデ・シエロを”出来損ない”呼ばわりするので大統領警護隊文化保護担当部から毛嫌いされている。普通”砂の民”は身分を隠すが、彼は大統領警護隊に正体を知られている有名人。政治家を陰で操っていると言う噂もある。
ムリリョ博士の配下ではないが、マスケゴ族なので、同族の族長であり長老であるムリリョ博士に逆らわない。
”出来損ない”と軽蔑していたカルロ・ステファンが能力に目覚め、グラダ族の威力を発揮し始めたので、少し焦っている感がある。
また、同じマスケゴ族の筈のケサダ教授が自分より遥かに強いと本能的に悟ると、ケサダの要求に屈してしまい、後でムリリョ博士に苦情を言い立てた。


エミリオ・デルガド

大統領警護隊遊撃班所属少尉。
グワマナ族。 ナワルはマーゲイ。
セルバ共和国南部のプンタ・マナ出身で、実家は観光客相手の土産物屋。
長身でほっそりしたイケメン。 アスルと同年齢。
超能力の威力は強くないが、知恵と勇気と知性で勝負する。(人間としての体力勝負では強い。)
ケツァル少佐によれば「変身すると小さいのでどこにでも侵入して来る厄介な相手」。
本部の外ではステファンや他の隊員と組んで行動する。
テオとも仲良くなって家に宿泊するとアスルとチェッカーをしている。


カタリナ・ステファン

カルロ・ステファンの母。
生まれて間もなく父親に能力を封印されたので”心話”と夜目しか使えない。
父親はイェンテ・グラダ村の生き残りの半グラダ、母親はスペイン人とヴェルデ・ティエラ先住民のメスティーソ。ステファンは母方の姓である。
普通の主婦だが、夫が一族と戦っていた時期は一人で井戸から地下坑道へ降りて夫を援助した気丈な女性。しかしカルロの姉2人を赤ん坊の時に失っている。
オルガ・グランデから出たことがなかったが、息子が家を買ったので、末娘と共にグラダ・シティに移住した。
夫の最初の娘であるケツァル少佐とは良き友人となった。


グラシエラ・ステファン

カルロ・ステファンの実妹でケツァル少佐の異母妹。
生まれて間もなく祖父に能力を封印されたので”心話”と夜目しか使えない。
父親の死後に誕生した。
兄が家を買った時、故郷を出るのを渋る母親を「兄と一緒に暮らして大学へ行きたい」と言って説得した。
現在はグラダ大学文学部で言語学専攻。教員資格を取って僻地の子供を教える目標がある。
兄の親友のロホに一目惚れして、異母姉ケツァル少佐の応援を得て兄にロホとの交際を認めさせた。
テオのことはアルスト先生と呼び、頼りにしている。


空の緑 人物紹介 2

 テオの身内達


アントニオ・ゴンザレス

エル・ティティ警察署長。 ヴェルデ・ティエラのメスティーソ。
階級としては、警視?

テオがバス事故に遭う2年前に伝染病で妻子を失った。
記憶喪失になり誰も探しにこない身元不明のテオを自宅に引き取り親身になって世話をした。テオがセルバ共和国に帰化する一番の動機となった人物。
テオがセルバ共和国に帰化すると正式に養子縁組をした。
陽気で豪胆な田舎親父。警察署長と言う地位をコネに友人知人に便宜を図る柔軟性を持ちながらも不正は許さない正義漢でもある。休日は近所の幼馴染み達と親父クラブでチェスをしたりして遊んでいる。(最近カノジョが出来たらしい。)
警察官幹部の端くれとしてヴェルデ・シエロ対処法を学んでおり、大統領警護隊が署にやって来ても他の警察官と違ってあまり怖がらない。
テオがケツァル少佐に逆らわないのを見て、「結婚する前から女房の尻に敷かれている」と揶揄っている。
部下に4人の若い巡査がいる。


アリアナ・オズボーン

テオと同じアメリカ国立遺伝病理学研究所で作られた遺伝子組み換え人間の女性。
テオは「妹」と認識しているが、血縁関係(遺伝子の関係)はない。
遺伝病研究の博士で、テオと共にセルバ共和国に亡命後、1年半メキシコの病院で勤務した。現在はグラダ大学医学部付属病院で遺伝病の子供達を中心に治療する臨床医をしている。
アメリカ時代は我儘し放題に育てられ、テオを含めて気に入った男性とは誰とでも寝る軽薄な女性だったが、負傷したカルロ・ステファンがナワルから人間に戻るところを目撃し、助けたところから彼に恋をしてしまった。結局ステファンへの恋は実らなかったが、亡命の時から世話をして保護を続けてくれた移民・亡命審査官シーロ・ロペス少佐(大統領警護隊から外務省へ出向の役職)と新たな恋に落ち、結婚に至る。
マハルダ・デネロスとは姉妹の様に仲が良く、ケツァル少佐とも親友になった。


エルネスト・ゲイル

テオとアリアナと同じアメリカ国立遺伝病理学研究所で作られた遺伝子組み換え人間の男性。 2人とは「兄弟」となるが、血縁関係(遺伝的関係)はない。
陰険な性格で3人の中で一番自己中。故にアリアナはエルネストとは寝たことがない。
テオとアリアナが科学者達から自分より大事にされていると子供の頃から察しており、自分で気づかぬまま嫉妬している。
盗聴・盗撮が趣味で、偶然カルロ・ステファンのナワルを見てしまい、アリアナの家で保護されていたステファンを拉致したが、テオとケツァル少佐に取り返されてしまった。
一人アメリカに残った(取り残された)が、研究所が解散されたので民間企業に再就職した。業務でパナマ方面の海洋へ行く途中でハリケーンに遭遇し、セルバ共和国の海岸に漂着した。テオは彼と面会し、彼がセルバでのテオやアリアナの現状を尋ねることもしなかったので失望した。テオはシーロ・ロペス少佐にアリアナにはエルネストの存在を思い出させないように頼み、ロペス少佐はエルネストをテキサスの海岸に”捨てた”。


カーラ

ヴェルデ・ティエラのメスティーソ女性。
ケツァル少佐が雇っている通いの家政婦。(日給で週休二日制。)
昼過ぎに出勤して掃除、洗濯をして夕食を作って夜退勤する。
料理の腕前が抜群で、アスルがよく手伝いながら教えてもらっている。
私生活は語らないが、子供がいる。
雇主が軍人なので、少佐と客の会話は聞こえても聴かない。



アメリカ国立遺伝病理学研究所

遺伝病理学研究とは名ばかりで、実際は超能力の軍事応用の研究をしていた。
全米から超能力者と思われる人々を誘拐して来て、能力や遺伝子を分析して、記憶を削除して元の場所に戻すと言うことをやっていたが、ヴェルデ・シエロの存在を知った為にケツァル少佐に全ての研究データを破壊され、修復不可能なまでに所内を荒らされたために、アメリカ軍はこの研究所の存在を抹消し、チームを解散させた。

ワイズマン
研究所の所長。テオ達の生みの親の一人。
ケツァル少佐の”操心”にかかり、自らの手で全ての研究データを消去し、コンピューターの本体を破壊してしまったので、精神に異常を来たし、現在は療養所に入所中。

ヒッコリー大佐
超能力者を誘拐して監視する任務を請け負っていた。超能力者の扱いに長けていたつもりだったが、カルロ・ステファンの気の爆裂(非常に小さなもの)を目の当たりにして仰天した。現況は不明。

ホープ将軍
ヒッコリー大佐の上官で、研究所の創設者(と思われる。)。
テオが自分の細胞から作られたことを言及する台詞があるが、遺伝子の大部分を組み換えたテオに我が子と言う認識はなく、所有物扱いしていた。
彼自身はケツァル少佐の”操心”にかからなかったが、逆に”操心”にかけられた自身の部下達に射殺された(とエルネストはテオに語った。)。

メアリー・スー・ダブスン
遺伝子学者。テオの共同研究者を自称していたが、アリアナやテオの助手達によれば、研究を横取りしようと企む人間。超能力者を探して全米の先住民の血液を買い集めているうちに、セルバ共和国で買ったエンジェル鉱石の従業員の血液の中に不思議なゲノムが混ざっていたために、テオがセルバ共和国に興味を抱くキッカケとなった。
ケツァル少佐の”操心”により、研究所が捕まえていた超能力者全員を解放してしまった。
現況は不明。

デイヴィッド・ジョーンズ
遺伝子学者。テオの研究室で助手を務めていた。
記憶を失ったテオに一番親切にしてくれた男。メリカトル博物館で購入した土産物の土笛に呪いがかけられており、精神に異常を来し、傷害事件を起こしてしまった。
呪いが解けた後は退職して故郷に帰った。現況は不明。

ケヴィン・シュライプマイヤー
研究所がテオにつけた護衛兼監視役の元軍人。
職務を忠実に果たそうとして、ヴェルデ・シエロ達に振り回され、精神カウンセラーにかかる羽目になった。テオが危険な人種と親交を深めていると知ると、退職して故郷へ去った。現況は不明。




2022/03/01

空の緑 人物紹介 1

 テオと仲間達


テオドール・アルスト・ゴンザレス

元の名前は シオドア・ハースト  愛称テオ

北米の国立遺伝病理学研究所で遺伝子組み替えによって生み出された男。
頭脳明晰だが、性格は悪かった。
セルバ共和国でバス事故に遭遇し、記憶喪失に陥ってから性格がガラリと変わり、「良い人」に生まれ変わる。
バス事故から救い出してくれたエル・ティティの町の住人達を愛し、親身になって世話をしてくれた警察署長アントニオ・ゴンザレスを父の様に慕い、セルバ共和国に亡命、帰化する。
現在は国立グラダ大学生物学部遺伝子工学科の准教授として勤務。
大統領警護隊文化保護担当部の隊員達と親交を深めるに従って、面倒な事件に巻き込まれる率が高くなっている。
超能力は持っていないのだが、何故か霊の声が聞こえたり、悪霊のエクトプラズムが見える。
ヴェルデ・シエロの”操心”が効かない人間として、ヴェルデ・シエロから一目置かれている。
ケツァル少佐を愛しているが、口説く勇気がない。


シータ・ケツァル・ミゲール

大統領警護隊文化保護担当部の指揮官少佐  通称ケツァル少佐
テオより1つ年下。

現世で生きている最強の純血グラダ族の女性。 ナワルはジャガー。
純血種の父と半グラダ(半分以上グラダ族の血を引くと言う意味)の母の間に生まれた。
母親が彼女を出産後すぐに亡くなったので、サスコシ系メスティーソのフェルナンド・フアン・ミゲールとスペイン人マリア・アルダ・ミゲールの夫妻に養女に出され、ヨーロッパとセルバを行き来して育った。 現在は西サン・ペドロ通りの高級コンドミニアムで一人暮らし。
グラダ族はオールマイティのヴェルデ・シエロと言われているが、”空間通路”の”着地”が下手なので部下に皮肉を言われることがある。
彼女が張る結界はかなり強力で通り抜けられるヴェルデ・シエロはいない。(セプルベダ少佐が「ケツァルの結界にまともに突っ込むと、頭がパーになるぞ。」と言っている。)
性格はかなりドライだが、部下達を弟妹の様に心から愛している。
テオには気がないようなふりをして、結構自分からモーションをかけている節がある。



アルフォンソ・マルティネス

本名アルファット・マレンカ   通称ロホ
大統領警護隊文化保護担当部副官大尉
ケツァル少佐より6歳年下。

ブーカ族の名門貴族の家の4男(男ばかり6人兄弟)。 ナワルはジャガー。
長身のイケメン。穏やかな性格で優しく親切なので男女の別なくファンが多い。
超能力は強く、悪霊退治や荒神の鎮静をやってのける能力がある。
サッカーが得意。 現在は中古のアパートで一人暮らし。
優秀なのに性格が優しすぎるので上官達から心配されることがある。
ケツァル少佐が作る煮豆が大好物だが、少佐の家に泊まると何故かいつも朝寝坊する。
少佐に憧れていたが、少佐の異母妹と交際を始めた。
後輩達からは頼れる兄貴先輩上官として敬愛されている。


キナ・クワコ

通称アスル   逮捕した犯罪者達からは”ペケニョ・エロエ(小さな英雄)”と呼ばれている。
大統領警護隊文化保護担当部中尉
ロホより2歳年下。

恐らく大統領警護隊では唯一人の純血オクターリャ族の隊員。 ナワルはジャガー。
時間跳躍が得意だが、時間の法則を守ったりエネルギー消費が半端ではないので滅多にその力を使わない。
小柄だが格闘技に長けており、白兵戦が得意。 車の運転は暴走族並みなので、ロホと行動する場合、通常は上官のロホが運転している。
趣味はサッカーと料理、消しゴムの収集。
普段は無愛想で無口だが、気に入ると世話を焼きたがるツンデレ君。
料理が趣味なので、店や他人の台所を覗きたがる。 
文化保護担当部に抜擢された時に官舎を出てから住所不定だったが、テオの家に下宿を始めて少尉から中尉に昇級を認められた。年上の女性が好みらしいが、まだ恋人はいない。


マハルダ・デネロス

特に通称はないが、みんなからマハルダと呼ばれて可愛がられている。
大統領警護隊文化保護担当部少尉
アスルより1歳年下。 つまり、最年少。

8分の1ブーカ族の血が入るメスティーソの女性隊員。 ナワルはオセロット。
ロホと同様に6人の子供がいる家庭の末っ子。実家はグラダ・シティ郊外のワタンカフラ地区で野菜中心の農業を営んでいる。
超能力の威力は強くないが、一通りの技は使える優れ者。
力が強くないのでケツァル少佐は彼女を戦闘から遠ざけたがるが、当人は前線に出て働きたい性格。 コンピューターのデータ処理能力は抜群に高いが、たまに用事を忘れるドジも踏む。
物怖じしない性格で、ケツァル少佐でさえ逆らわないムリリョ博士に遠慮なく話しかけたり、年上の後輩ギャラガを年下扱いする。
学習意欲も盛んで文化保護担当部の必須科目である考古学を修了した後も大学で現代言語学コースを履修して学んでいる。陽気で可愛いので男子学生の間では人気が高い。林檎と甘い物が大好き。目下のところ恋愛よりも仕事に熱中している。 本部の官舎住まい。


アンドレ・ギャラガ

当人は好きではないが、カサベ・ロハ(赤い頭)と警備班時代に呼ばれて揶揄われていた。
大統領警護隊文化保護担当部少尉
アスルと同年齢(推定)。

街娼をしていた母親(ヴェルデ・シエロ)にネグレクトされ、不遇な幼児期を過ごした経歴を持つ。父親は不明。(母親は彼に父親はアメリカ人で死んだと語っていた。)
白い肌と赤毛で外観は白人に近い。母親は自分達はブーカ族だと彼に言っていたが、彼女の姓を聞いたカルロ・ステファンがカイナ族ではないかと疑いを持った。儀式でナワルを披露した時、色が薄い黒いジャガー(灰色に斑紋がある)に変身したので、グラダ族と認定された。
母親にネグレクトされ、メスティーソでもあるのでママコナの声を聞けず、超能力の使い方を知らずに成長したため、文化保護担当部に引き抜かれてから使い方を習っている最中。
グラダ大学考古学部の学生でもある。(通信制)
生きるために10歳頃に年齢を誤魔化して自ら陸軍に入隊、バレた後もそのまま軍に養われ、陸軍特殊部隊に入った。そこから大統領警護隊に採用されたので、度胸と戦闘能力は人並みに持っている。シャイな性格で、時々ケツァル少佐に「目を伏せるな」と叱られる。
文化保護担当部では己が一番格下だと心得ている。また、引き抜かれるキッカケを作ってくれたカルロ・ステファンに感謝と尊敬の気持ちを抱いている。 本部の官舎住まい。


カルロ・ステファン

エル・ジャガー・ネグロ(黒いジャガー)
大統領警護隊遊撃班所属大尉
ケツァル少佐より6歳年下。ロホと同年齢。

グラダ純血種の父と4分の1白人のグラダ系メスティーソの母の間に生まれた。
ケツァル少佐の異母弟。
2歳の時に父親を亡くし、母方の祖父も彼が5歳の時に病死したので、幼い頃から家族を養うために掏摸やかっぱらいをしていた。15歳の時に掏摸の標的にした相手がヴェルデ・シエロで、諭されて陸軍に入隊、大統領警護隊に採用された。当初は”心話”と夜目しか使えない”出来損ない”と周囲から馬鹿にされていたが、戦闘能力は秀でていたために上層部から目を留められ、文化保護担当部設立の際に親友のロホと共にケツァル少佐に部下として招かれた。少佐との血縁関係が明らかになる迄彼女を愛し、いつか妻にしようと考えていた。
少佐が彼を「弟」としか見ていないと悟った時は失恋で落ち込んだ。
テオには度々助けられ、頭が上がらない。
母親と実妹をオルガ・グランデからグラダ・シティに呼び寄せてすぐに本部勤務となってしまい、現在は官舎住まい。
グラダ族の男性として強力な超能力を持ち、気の爆裂の威力は凄まじいものがある。
気が優しく他人を信用してしまいがちな人の良さがあるが、仲間を傷つける者に対しては容赦なく攻撃する。



2022/02/27

空の緑 用語集 7

 組織


1. 大統領警護隊

ヴェルデ・シエロのみで組織されている軍隊。
国家の治安維持と国土の守護を目的とする。
一般のセルバ人からは、神(ヴェルデ・シエロ)と会話出来る人々が採用されていると考えられている。その為に国民は大統領警護隊に逆らうことをタブーとしている。
隊員は陸軍士官学校の卒業生から採用され、全て少尉から上の階級に属する。
それ故、陸軍・空軍と合同で活動する時は大統領警護隊の隊員が指揮官となることが多い。


本部はグラダ・シティに置かれ、大統領府と同じ敷地内にある。
地上施設は、司令部、隊員の宿舎、訓練所、車両部など。
地下に大規模な地下神殿と多目的大広場がある。
組織としては、
司令部  司令官 大佐
     副司令官 中佐2名が交代で勤務
     内務調査班 大統領警護隊内部の勤務状況や不祥事を調査する組織
     神殿警備班  地下神殿の管理維持、外の世界での祭祀の指導
     外部活動統括班 外部組織、外郭団体や省庁出向人員の管理 
     情報分析班 セルバ国内の社会情勢や治安に関する情報を収集し分析する
     司令部に入るには指導師の資格取得が必要(基本的に少佐以上の階級)
警備班  最も隊員数が多い部署で、隊員は必ずこの部署から勤務経験を開始する
     活動内容は、大統領府の警備、大統領や政府要人の警護
     当番制で本部内の清掃、洗濯なども自分達で行う
     業務に使用する車両の整備を行うのは警備班車両部の仕事
     大統領府の正門を守ったり、式典で行進する儀仗兵も警備班の役目
厨房班  隊員だけでなく大統領や賓客の食事の世話をする部署
     食材を清める儀式を行うので、指導師の資格が必要
     指導師の資格を取ると必ず最短半年は厨房班で勤務することが義務づけられる
遊撃班  警備班から選ばれた精鋭が勤務する部署で常時指揮官以下25名が所属
     他の部署で欠員や傷病欠が生じた場合に助っ人として呼ばれることがある
     外の世界で起きる事件の捜査や小規模の軍事行動に携わる
技術班  武器の管理、装備品の管理、物資調達などを担当する

支部は持たないが、外部組織がいくつかある。


太平洋警備室
太平洋岸のサン・セレスト村に置かれている。
太平洋岸の平和維持(津波や暴風雨の鎮静、外敵侵入の防御)を目的とする。また、セルバ共和国第2の都市オルガ・グランデの守護も担当する。
駐在隊員は全部で5名。        

国境警備隊  
南北の国境に配備される。陸軍の国境警備隊と合同編成の部隊で、大統領警護隊が指揮権を持つが、厨房などの係も大統領警護隊が担当する。(食材を清める必要があるので)
国境検問所の警備(通行人や通行車両の検査は陸軍が行う)、ジャングルや海上、砂漠の巡視を行う。
また、空港(グラダ・シティとオルガ・グランデ)の警備も担当している。

外務省  
諸外国に置く大使館、領事館の武官として大統領警護隊の隊員が派遣される
また、本国でも各セクションの責任者として隊員が勤務している
他にも内務省、国防省などに隊員が出向している

文化保護担当部
文化・教育省に置かれている外郭団体
国内の遺跡保護と発掘作業の監視を行う
また、古代の神の呪いや悪霊のお祓いも行う


2. 長老会

各部族の長老達の中から選挙で選ばれた人々で組織するヴェルデ・シエロの最高権力組織
一族内の司法と立法を司どる
長老会のメンバーは大統領警護隊本部の地下神殿大広間で会合を行う
会合の際は仮面を装着し、個人名は決して使用しない
一族の存続を危うくする恐れのある人物の暗殺を”砂の民”に命令することが出来る
一族の反逆者を裁判にかける審判も行う


3. 長老

各部族の構成員で年齢が高く、経験豊かで、超能力が強く、術に長けている人望のある人々


4. 族長

各部族の代表
部族の成人に達している構成員による選挙で選出される

5. 憲兵隊

基本的にヴェルデ・ティエラの警察組織
主に先住民と外国人が関与する事件の捜査などにあたる
隊員の中にヴェルデ・シエロがいることもある

6. 司法警察

ヴェルデ・ティエラの警察組織
都市警察と地方の州警察がある
一般のセルバ国民の治安維持と犯罪捜査にあたる
ヴェルデ・シエロが入っていることはないが、警部以上の階級に上がると、ヴェルデ・シエロ対処法を上から教えられる


7. 陸軍特殊部隊

セルバ共和国陸軍の中の部署
大統領警護隊に採用されなかったヴェルデ・シエロの軍人の多くがここに配属されている


8. 沿岸警備隊

セルバ共和国には海軍がないので、海上警備は沿岸警備隊が行う
隊員にヴェルデ・シエロがいるのかどうかは不明


9. 7438・F・24・セルバ

テオがセルバ共和国を訪問するきっかけとなった謎のゲノムを持つ血液サンプル。
エンジェル鉱石の従業員から採取されたことだけが判明している。

2022/02/26

空の緑 用語集 6

 部族


1. グラダ

ヴェルデ・シエロの中で最も強い力を持っていた部族。
古代の大神官と大巫女ママコナは、グラダ族から輩出されていたが、力が強大な分繁殖力が弱く絶滅した。
大神官級の男性はコロシアム並の建造物を気の爆裂で一瞬にして破壊出来る。
ハリケーンなどの自然災害から国土を守る力も持っていたと言われている。
大巫女ママコナは予知能力を持っていたと伝えられている。
男のグラダ族のナワルは黒いジャガーである。
セルバ共和国の首都グラダ・シティはこの部族の名前から来ている。


2. ブーカ

ヴェルデ・シエロの中で最も人口が多い部族。
穏やかな性格の部族で古代はグラダ族の補佐をしていた様だ。
現在は政治や軍事の世界に子孫を紛れ込ませ、セルバ共和国の事実上の支配者となっている。
祭祀を司どる家系や、政治家の家系 などは貴族と呼ばれている。
部族間ミックスのヴェルデ・シエロの多くはブーカ族の血が流れていると言っても過言ではない。
植民地時代より前に権力闘争があり、敗れた一族が西海岸地方へ移住した。彼等は、オエステ・ブーカ(西のブーカ)と呼ばれ、政治ではなく農耕に従事している。
空間通路を見つけるのが上手だと言う定評がある。


3. オクターリャ

極めて人口が少なく、殆ど登場しない。
時間跳躍が得意なので、平和な時代に移住したと”ヴェルデ・シエロ”界では考えられている。


4. サスコシ

セルバ共和国第3の都市アスクラカン周辺の農村地帯に拠点を置く部族。
単一部族を重んじる純血至上主義者が多いが、開放的な家系は経済的にかなり成功している。セルバ共和国で有数の富豪一族サンシエラはサスコシ系のメスティーソで、支流にミゲール家がある。


5. マスケゴ

人口が少なくメスティーソが多いが、純血種に純血至上主義者が目立つ。ただ、サスコシ族の純血至上主義者に比べると複数部族のミックスは認めている。主に西部高地に居住していたが、現在は国内に散逸している。力は前述4部族ほど強くないが、”操心”は得意。


6. カイナ

農耕を主とする一次産業に就いている人が多い。
あまり超能力が強くないので、軍隊に入る人は少ない。
ナワルは前述5部族がジャガーであるのに対し、カイナ族はオセロットと言われている。
マスケゴ同様に西部高地を拠点としていたが、現在は全国に散逸している。


7. グワマナ

セルバ共和国東海岸南部地方を拠点とする部族。 
穏やかな性格で力も強くない。ナワルはマーゲイが多い。
漁民が多く、ゲンテデマ(海の民ゲンテ・デル・マール)と自らを称する。
穏やかで力も弱い為にヴェルデ・ティエラの社会に溶け込み、ティエラは彼等をガマナ族と呼ぶ。


8. ヴェルデ・ティエラの部族

オルガ族
アカチャ族
アケチャ族
その他


9. 砂の民

部族ではなく、ヴェルデ・シエロの存在を異人種に知られないように闇の世界で活動する人々。部族はバラバラだが、選考基準はナワルがピューマであること。
所謂「殺し屋」。
大統領警護隊に匹敵する情報網を持っている。”耳”と”目”と呼ばれる情報収集を司どる”ティエラ”を各自持っており、”耳”と”目”は自分達が操られているとは知らずに情報を集め、”砂の民”に報告する。無報酬だが、”砂の民”の守護を受けているので身の安全は保障される。





空の緑 用語集 5

 人間の呼称


1. ヴェルデ・シエロ

「空の緑」。 中米セルバ地方に古代文明を築き、紀元前に既に滅んだと言われる種族。
特殊な脳の働きで所謂「超能力」を使ってセルバ地方を支配していたと言い伝えられる。
古代遺跡には、頭部に翼がある姿で彫刻が残される。(ケツァル少佐は、「そんな翼が頭に生えていたら化け物だと思う」と言った。)
7つの部族に分かれ、それぞれ微妙に使える能力の種類や強さが異なった。
絶滅したと言われているが、実際は細々と生き残っており、セルバ国民の中に混ざって暮らしている。セルバ人の土着信仰の「神」であり、セルバ共和国はカトリック教徒の国と言う建前だが、市民は災難に遭ったり災害が来ると”ヴェルデ・シエロ”に祈る。国民の中には実際に”ヴェルデ・シエロ”が生きていることを知っている人もいて、みだりにその名を口にすることはタブーとなっている。


2. ヴェルデ・ティエラ

「地の緑」。ヴェルデ・シエロから見た普通の人間のこと。本来はセルバ先住民のことを指していたが、現在はヴェルデ・シエロでない全ての人間を指す言葉になっている。
セルバ共和国にはヴェルデ・シエロの子孫がヴェルデ・ティエラと混血して残っていることが多い。見た目は普通の中米先住民の顔をしている。また、白人との混血メスティーソの割合が純血種を上回っている。
ヴェルデ・ティエラも地域毎に多くの部族に分かれているが、近代化が進んで都市部では伝統的文化や言語が消えつつある。


3. 出来損ない

ヴェルデ・シエロとティエラ(広義の意味で)の混血の人々を指す。
気の制御が親やママコナから教わらなければ出来ないので、純血種のヴェルデ・シエロが軽蔑の意味で用いる蔑称である。
”出来損ない”は超能力を持っているミックスを指し、”心話”や夜目を使えないミックスはただの”ヴェルデ・ティエラ”と見做され、”出来損ない”とは呼ばれない。


4. 純血種

100パーセント”ヴェルデ・シエロ”の人。
広義では、複数の部族の血筋を引いている人も含め、狭義では単一部族の血統しか認めない。
従って、純血至上主義と言う右派も二つに分かれ、狭義の極右は”出来損ない”の存在を認めようとしない。身内でも異種族との婚姻で生まれた子供を殺してしまう極端な過激思想を持つ。


5. メスティーソ

白人とアメリカ先住民の混血の人々。


6. サンボ

アフリカ系とアメリカ先住民の混血の人々。


7. ムラート

アフリカ系と白人の混血の人々。




2022/02/24

空の緑 用語集 4

  ”ヴェルデ・シエロ”の超能力


16. 気

オーラ、つまり霊的エネルギーのこと。気の大きな者ほど各能力の威力が強い。
しかし”ヴェルデ・シエロ”の気は独特の波長をしているので、一般の人間や動物は本能的にそれに対して不安を感じる。それ故に”ヴェルデ・シエロ”は赤ん坊の時にママコナから気を抑える方法をテレパシーで学ぶ。しかし異人種の血が入るミックスはママコナの言葉を解せないので、気を抑制出来ないまま成長してしまい、しばしば人間社会の中で孤立してしまう傾向がある。大人になってしまうと抑制方法の習得に時間がかかる為、ある種の麻薬効果がある抑制タバコと呼ばれるタバコを吸う習慣が身に付く。


17. 封印

生まれて間もない赤ん坊の超能力を封じて使えなくしてしまう術。これをかけられた”ヴェルデ・シエロ”はかけた人から術を解いてもらわない限り、成長しても心話と夜目しか使えない。かけられる人は直系の親又は祖父母のみ。
しかし、封印をかけられた人から生まれる子供には影響がない。


18. 憑依

禁断の術。己の肉体を捨てて他の”ヴェルデ・シエロ”の肉体に魂が移動する術。元の体に還ることは出来ない。憑依された者は己の肉体を他人の魂と共有することになる。憑依した者は本来の能力を使えるが、同時に宿主に己の思考を全て読まれてしまう。宿主の同意がなければ憑依は出来ない。


19. 予知

未来に起きる出来事を視ることが出来る力。これは古代のママコナだけが持っていた。古代のママコナはグラダ族の女性のみに資格があった。


20. 五感

”ヴェルデ・シエロ”の五感は、ほぼジャガーと同じ。

空の緑 用語集 3

 ”ヴェルデ・シエロ”の超能力


10. ナワル

ジャガーやオセロット、マーゲイなどのネコ科の動物に変身する能力、または変身した姿を表す言葉。
ナワルを使えない”ヴェルデ・シエロ”は”ヴェルデ・シエロ”にあらず、と言われる神聖な能力。
ナワルを使える”ヴェルデ・シエロ”は”ツィンル”(人)と呼ばれる。使えない者を人扱いしない思想が窺え、若者達は”ツィンル”と言う単語を使いたがらない。
ナワルは純血種なら成年に達する頃に自然に変身出来るようになるが、異人種の血が入ると精神的に大きなプレッシャーを与えられなければ変身のきっかけが掴めない。また、超能力の強さによってナワルの大きさも変わる。強い力を持つグラダ、ブーカ、オクターリャ、サスコシ、マスケゴ族はジャガー、カイナ族はオセロット、グワマナ族はマーゲイと認識されているが、個人差があるので必ずしもそうなるとは限らない。また、部族に関係なく稀にピューマに変身する者が生まれる。
男性のグラダ族のナワルは黒いジャガーである。
滅多に生まれないが、白い体毛のナワルを持つ者もいる。古代、白い動物は「聖なる生贄」として神に捧げられていたので、現代でも白いナワルを持つ者は決して他人に己のナワルを見せない。
”ヴェルデ・シエロ”は成年になったことを証明する成年式で親、部族の長老、族長の前でナワルを披露する。その為に、長老会は全国の”ツィンル”を把握している。もし長老会に存在を知られていない”ツィンル”がいれば、異端と見なされ、”砂の民”の狩りの対象とされるので、親は必ず子に成年式を受けさせる。
ナワルは全身の細胞を変化させるので、変身を解いて人間に戻ると酷い疲労感に襲われ、丸一日眠りこけてしまう。





11. 念力

特に名前がついていない能力で、物体を手を触れずに動かす力。幻視と同様に誰でも使えるが、親に教えられて使えるようになる能力。動かせる物体の大きさは能力の強さに比例する。時に爆裂波と共に使用されることもある。


12. 読心

相手の目を見て思考を読み取る一種のテレパシー能力。
心話が思考のやり取りが出来る能力であるのに対し、読心は一方通行である。従って、相手を尋問する場合に使用する。或いは相手が普通の人間である場合に用いる。セルバ人は”ヴェルデ・シエロ”に心を読まれることを恐れて、昔から会話相手の目を見ないマナーを作り上げた。
相手に不意打ちで名前を呼んで返事をさせ、目を合わせて強引に読心を行うことを「心を盗む」と言う。この場合は相手の思考全てを読み取ってしまうので、読まれた側は急激な負担を脳に与えられ、気絶する。


13. 感応

”ヴェルデ・シエロ”は遠くにいる仲間とテレパシーで対話する能力を持たないが、危機に陥った時や仲間に呼びかける時に精神波を出す。呼ばれた側はそれを感じ取るが、返事は出来ない。


14. 霊視

”ヴェルデ・シエロ”は死者の霊を見ることが出来る。但し、霊と対話する能力はない。この能力は主に女性に多く発現する。
 悪霊や神霊を見たり、捕まえたりする能力は、修行を積まなければ身につかない。


15. 守護

”ヴェルデ・シエロ”が自分達の存在意義として最も重視する能力。
文字通り、災害から人や町を守る。具体的に何をすると言うものではなく、漠然と悪いことが起こらないように守る、と言う曖昧なものだが、一般のセルバ人が”ヴェルデ・シエロ”に祈るのは正にこの力を求めているからである。

空の緑 用語集 2

  ”ヴェルデ・シエロ”の超能力

7. 爆裂

”ヴェルデ・シエロ”版かめはめ波。
物体を破壊する恐ろしい衝撃波。人種、物質の種類に関係なく有効な攻撃方法。
人間を含む生物がこの攻撃に直撃されると細胞が破壊され、死に至る。それ故に、掟によって人間に対して用いることを厳しく禁じられており、例え殺害に至らなくても意図的に使用すると極刑に処せられる。
大統領警護隊は爆裂の攻撃を受けた時の防御の仕方を隊員に教えているが、実際に攻撃を受けなければ習得したか否か判断出来ないので、大変難しい修行である。軍事訓練の際にも使用するが、油断すると大怪我を負うので、負傷した場合の対処法を習得している指導師と呼ばれる資格を持つ隊員が必ず立ち会い監督する。
爆裂による負傷は細胞そのものに損傷を受けるので、見た目の傷が完治しても長期に渡って苦痛が残り、治らない場合もある。”ヴェルデ・シエロ”は自力で傷を完治させる速度が速いが、爆裂による傷は自力では治せないので、必ず指導師に細胞の崩壊を止めてもらうことが先決となる。この指導師の治療を「祓い」と呼び、爆裂による細胞の負傷を「呪いが残る」と言う。
グラダ族の男性の気力は強大で爆裂の威力も半端なく、コロシアム程度の大きな建造物を一人で破壊することが出来る。その力に耐え得るのは修行を積んだブーカ族、オクターリャ族、サスコシ族だけだと言われている。
なお、己が発した爆裂波を相手に跳ね返され、自ら負傷する場合もある。
また、敵が放った銃弾や砲弾を空中で破壊するのも爆裂波である。
兎に角、軽々しく使用してはいけない危険な能力である。故に普通成年式を迎えていない子供には教えないし、軍隊と無縁な生活をしている人々は通常使わない。また親から教わることもない。一般市民として生きている”ヴェルデ・シエロ”は使えないと言うのが常識となっている。但し、本来は自衛本能で発達させた能力なので、身の危険が迫った場合に無意識に使ってしまうこともある。


8. 空間通路

”ヴェルデ・シエロ”の目には空間に異次元の渦が生じているのが見える。大概は小さいので無視しているが、人が通れる大きさの渦があれば通路として利用する。通路には人間が進入出来る「入り口」と入れないが出ることは出来る「出口」がある。これらは常に動いているので、同じ場所に生じるとは限らない。「入り口」に入る時、行きたい場所を念じると瞬時にその場所へ「出口」が開き、移動出来る。但し、必ずしも希望の場所にドンピシャで行ける訳ではなく、微妙にずれたりするので、危険な場所に出てしまうこともある。複数の人数で同時に同じ「入り口」を使う時は、最初に入る人が「先導」となる。「出口」から出ることを「着地」と言うが、着地が上手くいくかいかないかは、先導者の腕次第である。
空間通路を利用する”ヴェルデ・シエロ”を目撃した人は、人間が空中で消えるように見える。また着地する瞬間を見ると、空中から突然湧いて出るように見える。その為、空間通路の使用には、目撃者となる人間がそばにいないよう確認しなければならない。
 ブーカ族は「入り口」を見つけるのが上手で、「出口」の作り方も上手だと言われている。
空間通路の出現は決して規則的なものではないので、通常の移動は普通の人間と同じ手段を用いる。 


9. 跳ぶ

時間移動のことである。
”ヴェルデ・シエロ”のタイムトラベルは、精神だけを異時間帯へ跳ばすことを意味する。
歴史を変えてはいけないと言う時間移動の決まりを”ヴェルデ・シエロ”も固く守っている。
過去へ跳ぶのは簡単だが、未来へ行くのは体力と気力を消耗する。また未来を知ってしまうと歴史が変わると言う原則があるので、未来へ跳ぶことは禁止されている。
オクターリャ族は時間飛翔が得意で、精神だけでなく肉体も跳ばせる。

空の緑 用語集 1

 ”ヴェルデ・シエロ”の超能力


1. 心話

目と目を見合わせて情報を交換する能力。一瞬にして互いが持っている情報を伝え合えるので便利な一方、油断すると伝えたくない個人情報も伝わってしまうので、情報をセイブする慎重さが必要。また、お互いの目が見える距離でなければ使用出来ない。
”ヴェルデ・シエロ”なら生まれつき持っている能力であり、この能力を持っていなければ”ヴェルデ・シエロ”ではないと見做される。但し、言語と同じように親が語りかけて使い方を教える能力でもあるので、幼児期に母親からネグレクトされたアンドレ・ギャラガは大人になってから初めて使い方を教わった。


2. 夜目

暗闇でも目が見える。但し、光がない場所ではモノクロの世界を見ているのと同じ。
身体的能力なので、視力が正常なら生まれつき誰でも持っている。
夜間の照明は必要がないのだが、周囲の人間に正体を知られないように、家の中で照明を使用している。


3. 幻視

周囲の人間の脳に働きかけて幻影を見せる能力。”ヴェルデ・シエロ”なら誰でも使える能力だが、親が子供に教えるものであり、教わらなければ使えない。
自分の姿を相手に「見えない」と思わせるのも幻視の一種である。なお、この能力は”ヴェルデ・シエロ”同士では効果がない。


4. 操心

人間の脳に働きかけ、意識を支配してしまい、意のままに操る能力。
ママコナからテレパシーで伝授されるが、異人種の血が混ざるミックスの”ヴェルデ・シエロ”には習得が難しい能力の一つである。通常は一つの動作や短時間の支配しか出来ないが、修練を積むと長期にわたって支配を持続させることも可能。
相手の目を見つめて支配してしまうので、一般のセルバ人は古代から話し相手の目を見ないと言うマナーとして”ヴェルデ・シエロ”から身を守る自衛手段を伝えてきた。
但し、純血種や能力の強い者は相手の目を見なくても、己の結界内にいる全ての人間を支配出来る。

5. 連結

操心と混同されることが多い能力で、”ヴェルデ・シエロ”でも間違えることがあるらしい。
他人の身体の一部を支配して動かす力。脳を支配するのではないので、連結された人間は自分の手足が勝手に動くことに恐怖を覚えることが多い。自分の実際の能力以上の行動をしたいと願う人には有り難いが、短時間しか効かない。


6. 結界

精神力で作るバリア。小さいものは結界を張る本人のみを包み、大きなものは都市一つを包みこむ規模がある。結界の大きさは修行で成長させることが出来るが、部族ごとに限界がある。修行を積んだブーカ族はサッカースタジアムを包みこめる規模の結界を瞬時に張ることが出来る。グラダ族は都市を包みこめる。
この結界は”ヴェルデ・シエロ”同士の争いで身を守るものであり、”ヴェルデ・シエロ”は自分より力の強い他人の結界を通れないが、普通の人間には意味がないと言う弱点がある。従って、銃弾や砲弾などを通してしまうので、それには別の対抗策がある。但し、刃物や矢や石の投擲と言った古代からの武器は防げる。
自分で張った結界の内側では、能力を存分に発揮出来るので、操心などを多人数に対して使いたい場合は、先に結界を張ってしまう。


2021/09/17

番外   番外編ではない

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第11部  紅い水晶     10

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