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2021/09/17
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第11部 紅い水晶 20
間も無く救急隊員が3名階段を昇ってきた。1人は医療キットを持ち、2人は折り畳みストレッチャーを運んでいた。医療キットを持つ隊員が倒れているディエゴ・トーレスを見た。 「貧血ですか?」 「そう見えますか?」 「失血が多くて出血性ショックを起こしている様に見えます。」 「彼は怪我...
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グラダ大学考古学部准教授ハイメ・ンゲマは短い休暇を終えてグラダ・シティの大学へ戻ろうとしていた。発掘中のカブラロカ遺跡のことや論文や学生達のことを暫し忘れて、ベリーズの遺跡をお気軽に観光して来た。同業者に会うこともなく、学術的な話をすることもなく、仕事から離れて、彼自身の趣...
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「つまり、そのピアニストは・・・」 エル・ティティ警察の署長アントニオ・ゴンザレスは、スパイシーに煮込んだ豆を蒸した米の上に載せて混ぜ合わせながら言った。 「普通の人間になる為に、神様の修行をしに行ったんだな?」 「神様の修行ではなくて、力を使わないようにする訓練だよ。」 「同...
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「今から3年程前のことです。」 とガルソン大尉が語り始めた。 「港で働いているアカチャ族の現場監督にお会いになりましたか?」 「スィ。ホセ・バルタサール氏ですね?」 「彼がラバル少尉にある情報を伝えました。アンゲルス鉱石、当時はエンジェル鉱石と言いましたが、オルガ・グランデ最...
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