神官は全部で12人の筈だ。 ”ヴェルデ・シエロ”は7部族だが、グラダ族は正式認定されているのは3人で、神官を出していない。また、オクターリャ族は滅多に表に出て来ないので、1人しかいない。だから、現在の内訳はブーカ族3人、オクターリャ族1人、サスコシ族2人、マスケゴ族3人、カイナ族2人、グワマナ族1人と近衛兵達はケツァル少佐とデネロス少尉に教えてくれた。
サスコシ族の2人の神官は今会所に軟禁されいるので、残るのは10人、もしアスマ達が言った通りに彼等の味方をしている神官がブーカ族2人、マスケゴ1人、グワマナ1人、そして「あとサスコシ1人」いるなら、戦う相手としては厄介だ。それにしても・・・
「サスコシ族の神官はお2人でしたよね?」
とデネロス。ケツァル少佐が言いたいことを先に言ってくれるので、少佐は彼女に任せることにした。
「人数の計算が合いませんけどぉ?」
アスマ神官もカエンシット神官も黙っていた。マリア・アクサ少尉が「ふん!」と言った。
「女が計算出来ないとでも?」
「ハッタリをかましたのよ。」
とカタリナ・アクサ少尉も言った。
「グワマナがグラダ懐古主義だなんて、信じられないわ。それにマスケゴもね。あの部族は部族純血主義を大事にしているのよ。部族ミックスを産むくらいなら、白人と結婚する人達だし。」
それは偏見だろうと思ったが、少佐は黙っていた。サスコシ族だって純血至上主義者がいることで悪名高い。
ナカイ少尉が仲間に注意を促した。
「神殿から誰か出てくるわ!」
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